【本当にそれでいいの?】 卵から読み解く、健康と食の安全と環境問題

2022年11月2日

 

Click here to read the article in English.
(英語の記事はこちら

 

 

どうして卵の種類は豊富なのに、

本当に良い卵は一握りしかないんだろう?

 

スーパーやネットショップ等を見ていると、私はいつも複雑な気持ちになります。

売り場面積が広くて、置いている数も多いのに…

買いたいと思える卵はごく僅かなんです。

 

毎日食べるものだから価格重視の傾向が強いのだとは思うのですが、

毎日食べるからこそ、それでは問題があるのではないのかと、私は思うのです。

 

なので、今回は卵について私なりの考えを色々書いてみたいと思います。

なかなか共感していただけない部分もあるかと思いますが、

時間がとれるときにゆっくり一読していただけると幸いです。

 

 

飼育環境が見えない卵は普通の卵

卵のパッケージを見て、飼育方法について何も書かれていない卵は、普通の卵です。

普通の卵というのは、一般的に以下のような環境で生まれた卵です。

  • 窓が無いウインドウレス鶏舎
  • 狭く自由に身動きがとりにくいケージ飼い
  • 風通しが悪く、投薬をしないと病気になりやすい環境

日光浴・砂浴び・餌探し・交尾・産卵や就寝場所への移動などといった行動がとれません。

そのため、運動不足で体力や病気に対する抵抗力がつきにくく、ストレスもたまってしまいます。

鶏は本来の行動をとることなく、狭い場所で卵をひたすら産み続けます。

外部環境の影響が少なく、効率良く生産できるメリットはありますが、自然とは程遠いです。

例え価格が安かったとしても、鶏を想うと、私は買う気が起きません。

 

産地の重要性

「自然豊かな土地で生まれた卵」のイメージがあったとしても、それ以上のことが特に明記されていない普通の卵であれば、それはただ単にその場所に養鶏場があるというだけのことです。

実際にその土地で放し飼いで育った鶏が生んだ卵というわけではありません。

 

一方、歩き回れる平飼いや放し飼いの場合は、外部環境の良さが重要になります。

空気が綺麗で外敵が少なく、快適に過ごしやすい環境が必要になるため、産地をよく確認した方が良いです。

 

 

見た目や特定の栄養強化に惑わされない

見た目

  • 白ピンク赤などの色の違い
  • 黄身の色の濃さの違い
  • 黄身の盛り上がり具合
  • 粘度や弾力の違い
  • 殻の硬さの違い
  • サイズの違い
  • 形の違い

などなど。

色々ありますが、見栄えを重視したいときや細かい分量計算等が必要になるとき以外は、そこまで気にしなくても良いのではないかなと個人的には思います。

 

栄養強化

  • 葉酸補強
  • ビタミンA補強
  • ビタミンE補強
  • ビタミンD補強
  • α-リノレン酸補強
  • タウリン含有
  • ルテイン含有
  • アスタキサンチン配合
  • 中性脂肪を下げる
  • 低コレステロール

などなど。

栄養を強化された卵を産む鶏は、本来は食べない餌を多く食べている傾向があり、自然とは少しかけ離れています。

 

商品としては魅力的に見えますが、

私は特定の飼料を食べさせて目に見える数値を上昇させるよりも、親鶏が健康で、自然に近いかたちで産卵しているかどうかの方が大事なのではないかと思うのです。

 

それと、どんなときにも言えるのですが、食べ物はバランスです。

栄養を補強された食べ物を数種類食べるよりも、自然な旬の食材を複数バランス良く食べるほうが、体には負担が少なく健康的です。

 

食べ物はとても複雑で、いくつもの栄養素が絡み合い、一つになっています。

特定の栄養素が体に良いと話題になりやすいですが、そればかりを重視してしまうと逆に体には負担になってしまいます。他の栄養素と一緒にバランス良くとることで、吸収率が上がったり、デメリットが相殺されたり、相乗効果が期待できたりするのです。

栄養機能食品は特定の栄養素が不足している人向けに作られていますが、そんなに簡単に解決できるものではないです。どうしても解決が困難な場合のみに食べる食べ物と考えた方が良いです。

 

特定の栄養を強化する行為自体、それほど重要ではないと私は思うのです。

 

 

ブランド卵の半分以上はイメージ戦略

他の商品と差をつけるために、各生産者はできるかぎりの努力をしています。

  • 味の差別化
  • 栄養の差別化
  • 産地の差別化
  • 飼料の差別化
  • 鮮度の差別化
  • 見た目の差別化
  • 大きさの差別化
  • エコの差別化

などなど。

先ほど書いた栄養強化で差を付けているのも、ある意味ブランド戦略です。安価にできるところから、商品の差別化は始まります。

 

小さな違いであっても、消費者の目を引くパッケージや広告などで、独自のイメージを作り上げてブランド化をしています。

しかし、宣伝はすればするほど広告費は高額になるため、実際の商品にかけられるコストは少なくなります。よく見る商品ほど羊頭狗肉になりやすいため、私たち消費者も有名だからといって安易に購入するのではなく、商品の詳細をしっかり確認して買う必要があります。

 

飼料の安全性は不透明になりやすい

トウモロコシ、大豆粕、米、酢酸、ヨモギ、海藻、クロレラ、牡蠣殻、竹粉、桑の葉、パプリカ、ナラ等の樹液(木酢)、鉱石、マリーゴールド、オリゴ糖、乳酸菌、天然水 などなど。

ざっと調べただけでも、これだけあります。

 

ただ、

餌の種類までは書いていても、その飼料がどこまで安全や環境に配慮されているかは明記されていなことがほとんどです。

  • 農薬を使用して栽培されているのか
  • 遺伝子組み換えで作られているのか
  • 海洋汚染が少ない土地で作られているのか
  • 土壌汚染が少ない土地で作られているのか
  • 森林破壊を促進するものが含まれているか

などなど。

本当に重要なのは内容ではなく安全性環境配慮だと私は思うのです。

 

鶏が食べるものもやがて土となり自然に還ります。

配慮がされている飼料でなければ、飼料を生産する過程で環境に負荷をかけ、鶏肉や卵を食べた私たちの体にも負荷をかけることになります。

また、養鶏場から出る大量の鶏糞は、加工されて販売もされています。

その土から再び野菜が育てられ、また循環をしてゆくのです。

 

鶏肉や卵に限らずですが、食べ物ができるまでには同時に色々なことが起こっていて、その積み重ねが環境にも影響を及ぼしています。

 

 

次は、体と環境に優しい、平飼い卵とオーガニック卵について

2へ続きます。